『小夜風』(刀剣乱舞 山姥切)-2- 

2015, 06. 26 (Fri) 06:37

 おはようございます・・・。
 なんとか、続きをお届けします。
 あと二回くらいになるかと思いますが、ぐっと長くなります・・・。
 刀剣乱舞にはまっている方も、そうでない方も楽しんで頂けると嬉しいです。
 審神者の方は、すっころんだ人が誰なのかあてて下さいな。
 ついでに、戦場で一緒だった短刀が誰かも・・・は、無理かな?
 すっころびの助をあてた方には希望カップリング(ただし、じいさま、一期、ドロップ虎徹sは未体験なので無理・・・)でSSを!!・・・って、懲りない私。

 7月になるとちょっと忙しくなるのでその前に全部出し切るつもりです。
 本当はですね。
 ここまで長くなるとは予想してなかったのですよ(←こりない)。
 ついでにドロドロになったり甘甘になったりとかも。

 この「小夜風」が終わったら、池山たちに戻ります~。
 
 ではでは。


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  今回は、『silentlove-地上の光-』です。
  クリスマスではない、12月の平日のお話のつもりで書きました。
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『小夜風』-2-



 目の前の敵を全て切り伏せたところで、あたりを見回した。
 太刀、脇差、短刀ともにみな、正確に敵を仕留めていく中、ひときわ目を引く戦場があった。
 ごおん。
 凄まじい地響きとともに、周囲が殲滅していく。
 大柄な身の丈をもってしても越えてしまう大太刀を軽々と操り、群がる敵を一掃する。
 他を寄せ付けない高貴な面差しに清々しい空気をまとい冷静沈着に物事と向き合う。
 居並ぶ刀剣たちの中でも別格の存在。

 彼こそ、神と呼ぶのにふさわしい。

「・・・あぶない!!山姥切!!」
 近くで戦っていた藤四郎の一人の高い声が耳を打つ。
 切り伏せたはずの敵将の一人が息を吹き返したのか、最後の力を振り絞って突っ込んでくる姿が見えた。
 振り返った時には、もう、遅い。
「・・・くっ」
 身体が、敵の暗い思念を深々と受けた。
 喉から血の味がせり上がってくる。
「・・・そう易々とやられると思うか・・・」
 臭気と闇を絡め取りながら、相手の最も淀んだ所に渾身の力を注いだ。
「・・・逝けっ!」
 手応えを感じ、引き裂く。
「・・・っ」
 閃光とともにぱあっと黒いものが粉砕され、霧のように飛び散った。
 怨念の全てが光りに飲み込まれていくのを見送るうちに、己の力もこぼれていくのを感じた。
「・・・っつ」
 がくりと膝を地面についた。
 ぐるりと天地がひっくり返るような揺れを全身で受ける。
「山姥切・・・っ。しっかりして!」
 悲鳴が聞こえる。
 思いの外深手なのか、目の焦点が合わない。
 優しい指先が頬を包み込むを感じた。
 ああ、俺は今、無様にも倒れているのか・・・。
 天からの強い光が瞳を刺す。
 ・・・日輪。
 そうか、神と言うより日輪そのものなのだな・・・。
 ふと唇に笑いがこみ上げてきたその時、揺るぎない声が聞こえる。
「山姥切!!」

  山姥切と、呼ぶな。
 俺は、ただの、写しだ。



 夜露の匂いを感じた。
 自分は、まだ現世にとどまり続けているのか。
 ・・・また、死に損なってしまった。
 これが、自分への罰なのだろうか。
「口を、少し開けて下さい、山姥切」
 下唇を撫でられて、息をつく。
 すると、温かなものが唇を覆い、次にひやりとした水が口腔にゆっくりと流し込まれた。
 喉の奥に到達したそれがしみわたり、どんなに自分が乾いていたかを知る。
「もう一度」
 囁きが唇を湿らせる。
 僅かに開くと、今度はぬるりとした感触とともに甘い蜜を含まされた。
「ん・・・」
 舌と歯列にねっとりとした甘みと少しの力が支配していく。
 ゆるりゆるりとかき回されて、こくりと喉をならすと、口の中からそれは去り、上唇を撫でられた。
「これで、大丈夫」
「は、はいっ!!主さまに報告してきます・・・っ」
 高く少し裏返った声とともに、ばさばさと慌ただしい衣擦れが聞こえる。
 そして、少しもしないうちに近くで何か派手な音も耳に入った。
「あああっ」
 がたん、と何か倒れる振動が背中に伝わる。
「大丈夫ですか?」
「だ、だいじょうぶです。だいじないですう・・・っ。で、で・ではっ!!」
 そして、ばたばたと裸足が立てる音と複数の獣の匂いが遠ざかっていった。
 ふいに額に何かが触れ、そこからじんわりと力が満ちていく。
 いや、まるで先ほど蜜を含んだ時のようにひたひたと浸されていく心地になる。
 唇に、肩に、指先に、そして胸を通り抜けて両足のつま先まで。
「う・・・ん」
 瞼を、押し上げる力を得て、ゆっくり開いた。
 ちろちろと瞬く燭台の灯りと・・・。
「山姥切・・・」
 日輪の光。
「あ、あんたは・・・」
 一瞬にして、現実を知る。
「大太刀の・・・っ」
 慌てて起き上がると、目が回った。
「・・・っ」
「危ない!」
 横倒しになるところを、しっかりとした腕に抱き留められた。
 えも言われぬ高貴な香の匂いとなめらかな絹が頬に当たる。
「なぜ、あんたがここにいる・・・」
 あなたは、輝ける光。
「太郎・・・太刀」
 写しなど、捨て置けばいいのに。

 大太刀の実力者の一人と称される太郎太刀は、その霊力とともに壮麗さでも際立ち、戦場でなくともなくてはならない存在だ。
 その彼が、三日三晩も看病のため離脱していたという。
「戦は・・・」
 額を指先で抑え、まだぐるぐると回る目をぎゅっと瞑り、声を振り絞った。
「本体指揮なら燭台切が、大太刀は次郎が出た」
 簡潔な答えに、ますます目眩を感じた。
「・・・次郎太刀はこの間負傷したのでは?」
「もう治った。休んでいても酒を飲むだけだからな、あれは」
「しかし・・・」
 今、戦っている敵は油断ならない相手だ。
 もし、彼らの身に何か起こったら・・・。
「山姥切」
 その考えを遮るように、強い力が両肩を包み込む。
 背中に感じる温かい熱。
「・・・あなたが無事で、良かった・・・」
ふいに、全身を電流のようなものが走った。

 ―無事で良かったと、言っては下さらぬのですね。―

「・・・っ!!」
 両手をついて身体を離そうとしたが、逆に手首を取られてしまう。
「山姥切?」
「俺は、山姥切じゃない!!」
 彼の、まっすぐな瞳を見ることは出来ない。
「俺が切ったのは・・・。山姥などと言う、いるかいないか解らない化け物ではない」
 審神者も、太郎太刀も、真実を見通す目を持つものなら誰でも、もう、とっくに見抜いているだろう。
「生きた、ひとりの若い女だ」
 だけど、あえて言わずにはいられない。
「とよ、と言う名の、気の毒な、か弱い女性だった」
 彼女の、嘆きと血潮が、全身にまとわりついて離れないから。



          -つづく-



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