『壁ドン出歯亀事件』―片桐×中村 編― 

2015, 01. 19 (Mon) 22:49

 お待たせしました。
 ・・・と言っても、序章ですみません、出歯亀事件簿の続きです。
 長くなると思いますがどうぞお付き合い下さいね。
 ・・・つうか、他に書かねばならない話があるのに、なんで出歯亀なんだ、私。
 一応、『壁ドン事件-片桐×中村編-』にリンクしているお話です。
 なんのこっちゃと思われる方は、先に壁ドン次元関係を読んで頂けるとご理解頂けるかと・・・。
 ではでは、続きはまた水曜日にでも。

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  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、『silentlove-地上の光-』です。
  クリスマスではない、12月の平日のお話のつもりで書きました。
  楽しんで頂けたら幸いです。

 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
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  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
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『壁ドン出歯亀事件』―片桐×中村 編―


 事実は小説より奇なり…。

 こんにちは、田中です。
 しつこいようですが、僕の名前は田中秀夫。
 タナヒデ、と、同僚達に呼ばれています。

 いつでもどこでも脇役な僕ですが、最近、事件現場に遭遇する男なのだと、自覚しました。
 事件。
 そう。
 事件は、まさに職場で起きるものなのです。
 そして、そこに居合わせた僕の悲劇を・・・聞いて下さい、是非。


 その日は、三時からろくな事がありませんでした。
 いや。
 そもそも、ここ最近の僕にツキはありません。
 考えてみたら結婚してからずっとかもしれない。
 嫁さんは結婚してすぐに妊娠した途端ケモノと化し、さらには実家べったりになりました。
 仕事柄、出張や残業の多い僕は家にいる時間がなかなかとれず不在がちなため、徒歩十五分の実家にいりびたりです。
 しかしようやく休みをもぎ取ってもなかなか帰ってこず、『会いたければこっちに来ればいいじゃない』というメールが来る始末。 
 折角の休日をなぜマスオ的緊張感の中過ごさねばならないのでしょう。
 断固拒否です。
 しかし、短いながらも蜜月だった新婚生活がなつかしく・・・。
 癒してくれる女性をオンラインゲームで見つけました。
 そのうちの1人が「ここあ」さん。
 女子大生。
・・・多分。
 うちとけるうちにだんだんエロな話もオッケーになり、彼女とのやりとりが僕の心の支えになっています。
 今日も、ちょくちょく休憩中にこっそりやりとりをしました。
 広い館内、スマホをいじるために使う場所は色々ありますが、その中でもお気に入りはカタログストックルームです。
 備品とともに各部署にいつでも使えるよう設置されたスペースで、一番奥にあります。技術者の多いこのフロアでは営業職に比べてあまり使用頻度が高くなく、たいてい静まりかえっていて、ちょっと独りになりたい時には最適でした。
 だがしかし。
 今日の三時、その神聖なるデッドスペースで不埒な行いに興じたヤツらがいました。
 そいつらの名は、営業の池山和基と、技術者の江口耕。
 入って来るなり『壁ドン』という流行言葉を連呼した後、ちゅーちゅーちゅーちゅー始めるではありませんか。
 しかも、僕が隠れていることを見つけて、なにやら脅してくる始末。
 ・・・怖かったです。
 しかもその後通りかかった給湯室で女子社員二人が『二人は今頃チューしているかも』などと、千里眼飛ばしてやがるし。

 ああ。
 なんて職場だろう!!
 いっそ転職すべきなのか!!

 ・・・しかし、今在籍している会社は激務であるもののきちんと給与は支払われる会社。
 超安定企業であります。
 行く先でなにがあるかわからないこのご時世、転職は危険だと判断して・・・。
 僕はネット世界に沈むことにしました。

 時刻は午後六時半。
 終業後三十分。
 誰も使っていない会議室を見つけて、こっそり忍び込み、もしも誰かが突然入ってきた時の言い訳になるよう、長机の上に適当な書類を広げてパイプ椅子に座りました。
 準備完了。
 これで、心置きなく、ここあさんとのめくるめく愛の世界を・・・。

「だから~、この間のお礼に、食事でもと思って-え」
 とろっとろに甘い女の子の声が、僕を早々に現実へと引き戻しました。
「いや・・・。単に書類ひろっただけだし」
 なにやら引き気味の返事をしているのは・・・。
「んもう、片桐さんたら~。空気読んで下さいよ~」
 片桐啓介。
 ここ最近、なんだか目立ち始めた男。
 彼が関わるプロジェクトに僕もたまにお手伝いとして参加することがあるので飲み会などで一緒になるけど、昔はどちらかというといじられ役だった。
 なのに、気が付いたら女子たちが磁石のように吸い寄せられている・・・。
 何かの時空の扉を開けてしまったのか、彼は社内有数のモテ男四天王の一人(その代表が、あろうことかキス魔の池山和基だ・・・!!)に昇格していたのですよ。驚きです。
 朝だろうが昼だろうが、あの手この手で社内、社外の女子たちが片桐と接触を試みようとしているのを見る度に、何があったのか首をかしげたものです。
 そして今、まさにその実例が始まってしまったらしい。
 これは、必見。
 いや、必聴。
 僕は、すかさず耳をそばだてました。
「読めと、言われてもな・・・」
 はーっと、あからさまなため息が聞こえてきます。
 実は、僕の部屋と片桐たちがいる部屋はもともと一つで、用途に合わせてパーティションで部屋を区切る仕組みになっています。そして、優れものなこの仕切りはドアもついていて、こっそりちょっと開けばほら・・・。
 丁度良いポジションで二人が見えるのです。
 隙間からは彼らの会話がクリアに。
 そして、食事を迫る女の子の香水の匂いすら流れてきます。
 彼女は、どうやらここ最近入った受付嬢のようですね。
 ちょっとたれ目で、色白の、ちょっと舌っ足らずな喋りの子。
 制服が窮屈そうな爆乳が着任した当日、館内の男子の間で駆け巡りました。
「今日が駄目なら、明日どうですか?私、良いお店知ってるんです」
 良いラブホ、知ってるんです。
 そう聞こえる気がするのは・・・。
 僕だけじゃないようで。
「いや、ほんとうに結構だから」
 行けば食われるのが確実なのは、彼女の距離の詰め方でアリアリと出ています。
「えー。そんなこと言わずに、行きましょうよう~」
 とうとう、片桐は壁に追い詰められてしまいました。
 ・・・あ。
 壁ドン。
「うふ。つかまえちゃった」
 両手で片桐の退路を断ち爆乳で威嚇しつつ腰を後ろに突き出しての姿勢はウエストのくびれも強調でき、そこそこ背の高い彼の視線からグラビアのセクシーポーズさながらのショットに見えるよう、計算されていると思われます(僕の観察眼もなかなかでしょう?)。
 こちらからは残念ながら見えませんが、小首をかしげて、とろりと甘く笑う顔すら想像出来ます。
 彼女は、ハンター。
 狙った獲物は外さない・・・。
 そんな字幕が流れそうな場面であります・・・。
 僕なら、この瞬間、もう、間違いなく喜んで腹を見せていると思います。
 もう、食べて下さい、好きなだけって、言いたい!!
 でも。
 片桐はなんとなんと・・・。
「・・・せからしか」
 ・・・なんかの呪文を吐きました。

 せからしか?

 なにそれ?

      -つづく-



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