『秘密の花園』-無花果-6- 

2014, 11. 15 (Sat) 23:55

 本当は日付を跨いだのですが・・・。
 明日も何らかの更新するぞと言う決意の元に、ちょこっと細工をしました。

 お久しぶりです、『無花果』の続きです。
 ずいぶん間をおいてしまったので、何のことやら…と思われるかもしれませんので、前の内容のリンクを貼っておきます。

   『秘密の花園』-無花果- -①--②--③--④--⑤- 

 舞台はスイスのとある山荘で、持ち主の桐谷絹(俊一たちの実祖母)のもとに身を寄せている真神芳恵たちを尋ねてくる惣一郎(俊一たちの実父)の話です。
 もう、これって男女の愛憎劇でBLの枠内ではないのですがどうかお付き合い下さい。
 一応、ちょろっと、秋に発行した『きざはし』にリンクしています。
 なので、通り過ぎることが出来ませんでした・・・。
 家庭の事情が入り組みすぎてるのは・・・多分私のせい。
 それも含めて楽しんで頂けると嬉しいです。
 
 あと数回続きますがどうかよろしくおねがいします・・・。


   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、『壁ドン事件 -出歯亀編-』です。
  ええと、『壁ドン事件-池山×江口編-』を、今回もあの人が出歯亀しております。
  かるーく読み流して下さいね。
  楽しんで頂けたら幸いです。

 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。
 毎月16日の正午締めで、20日頃に新作アップという形を取りたいと考えています。

 これからも何かご希望がありましたら、是非リクエストを拍手コメントかメールフォームでお願いします。
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 とくに、励ましの拍手をクリックして下さる方へ。
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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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『秘密の花園』 -無花果-6-



「あなたが芳恵たちをいらないというのなら、桐谷の者として立派に仕立て上げて、新しい人生を歩かせるのが一番でしょう」
「それは・・・」
「あなた、まさか真野に戻して四人を座敷牢にでも入れさせるつもりだったの?」
 椅子に深々と身を預け足を組みながら、ずばりと、絹は切り込んだ。
「・・・」
 真野は、真神に一番従順な分家だ。
 跡取りの社会的地位や経済的支援を約束すれば、出戻りの芳恵と子供たちを日陰者として飼い殺しにすることは可能だ。
 芳恵は一生、誰にも嫁さず、子供たちも平々凡々に、良くも悪くも目立たない日々を送るよう、指示できる。
「それは、どだい、無理な話よ」
 どこが、とは問いたくなかった。
「子供たちを見たでしょう。清乃も憲二も、俊一に引けを取らないわ。たった一年でスイス語とドイツ語、英語をある程度理解できるようになってしまった」
 先ほど聞いた歌も、口にした絵本の題名も、ほぼ完璧な発音だった。
「子供の早期教育に熱中する大人の気持ちが、今はよくわかるの。本当に驚異的な吸収力だから」
 手当たり次第に色々な本と学ぶ機会を与え、人にも接触させてみた。
 貪欲と言いたくなるほどに、二人の子供はそれらを取り込み、成長していく。
「・・・子育てが、こんなに楽しいとは知らなかったわ」
 最初は、体調が思わしくない芳恵を気遣ってのことだった。
 しかし、今は毎日が楽しくて仕方がない。
「惜しいことをした、と今更ながら後悔しているの。どうして若い頃の私はあなたに向き合おうとしなかったのか」
 そして、ささやかな命たちを大切にしなかったのかと。
 子供たちは、可能性に満ちている。
 未来を、信じさえすれば、何かが違ったかもしれないのに。

 自分は今、傷つき疲れ切った芳恵に再び力を与えたいと思う。
 それは、僅かばかりの助けにしかならない、まじないのようなものだ。
 しかし、少なくとも立ち上がることは出来るだろう。

「惣一郎。もう一度言うわ。芳恵たちを頂戴」
「・・・もらって、どうするつもりですか、今更」
「桐谷芳恵として、再嫁させます」
「・・・は?」
「この一年。私達はここでただの隠遁生活をしていたと思うの?もしそうだとしたら、あなたは島国のなかの小さな権力闘争に明け暮れていただけと言うことになるわね」
 昔より芳恵が美しく見えたのは、心的なものではない。
 様々な術を施したからだ。
 心身の療養はもちろんのこと、教養と社交の機会を与え、まずは視界を広げさせた。
 そうすることにより夫に押しつぶされ続けた心と魂を救い上げ、慈しみ、磨きをることにもなった。
「芳恵を妻として欲しいという申し入れは、たくさんあるわ。子供たちも一緒にと請う人もね」
 事情を察しているセレブリティたちからの正式な求婚は、実際にいくつかあった。
 申し分がないと思う案件の中から、幾人かの男性たちの名前を挙げてみる。
「どう?彼らのうちのひとりなら、きっと芳恵たちを大切にしてくれるでしょう」
 石のように固まったままの息子の顔を眺める。
「これで、あなたも余計なことに頭を悩ませなくて良いわね」
 子供たちを連れて芳恵が再婚すれば、真神の跡取り息子は、一人になる。
「あなたの、望み通りではなくて?」
 悪くない、話だ。
 ここで、惣一郎が承諾しさえすれば。


        -つづく-




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