『どんなに、どんなに?-1-』(本間、橋口、村井、池山、篠原、片桐、中村) 

2013, 11. 02 (Sat) 23:58

 どのシリーズも中断したままなのに、また一つ。
 これ、あと一回で終わるはずだけどどうだろう。

 いつものように雑談シリーズです。
 どうしてこう、集まって話すだけのものばっかり書いているのかしら、私・・・。
 
 ちなみに、この話は、今月の拍手SSの『全て、夢の中』の前振りで、この絵本が絡んでます。

どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)
(1995/10)
サム マクブラットニィ

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 池山が台湾へ突撃した理由がここに・・・!!って、もう、めっちゃくちゃミエミエなんですが・・・。
 きっかけを作ったのはやっぱり本間達ですよ~ってなことで。
 そういえば、いっつもこの人達何か食べてるわ・・・。

 私が、くいしんぼだからでしょうね。
 何か食べていないと、楽しくないというか・・・。

 毎回、こんな風で申し訳ないのですが、楽しんで頂ければ幸いです。



   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、池山・江口を中心に、『全て、夢の中』です。
  R指定・・・かな。
  なんせ、池山と江口ですから・・・。
  いちゃいちゃしているような、なんというか。
  そういうのが苦手な方はごめんなさい。  

  ともかく、楽しんで頂けたら幸いです。


 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。
 毎月16日の正午締めで、20日頃に新作アップという形を取りたいと考えています。

 
 これからも何かご希望がありましたら、是非リクエストを拍手コメントかメールフォームでお願いします。


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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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「どんなに、どんなに?」-1-


「そういえば、こんな物が出てきました」
 村木がにゅっとバッグの中から取りだしたのは、一冊の絵本だった。
「あ、それ知ってる。一時期流行ったよね」
 相づちを打ちながら、本間はガラスの器に盛られてキラキラと輝くサクランボの一つを摘み上げその造形を愛でて、くふふんと笑う。
「・・・どんなに・・・?」
 口にほおばったサクランボをもぐもぐさせて、池山は首をかしげた。
「『どんなにきみをすきだかあててごらん』、です」
 マグカップからふるりとした唇を浮かせて橋口が題名を唱え、更に付け加えた。
「あてられそうなくらいラブラブで、いっちゃいちゃなウサギたちの話ですね」
「・・・そうきたか」
 内容を知っているらしい片桐がぼそりと呟く。
 そのそばでは中村がきょとんと目を見開いている。
 そして、固唾をのんで見守る篠原。
 以上がリビングとダイニングでそれぞれサクランボを囲んで寛いでいた。

 今夜は、『サクランボが手に入ったので、せっかくの旬を味わいましょう』という集まりである。
 ちなみに、この高級果物を大量に運んできたのは篠原。
 もちろん、単なる会社勤めの平民達が一生口に出来ないような最高級品を持ち込んだ。
 ・・・下心であふれかえっているが、食べ物に罪はないと本間は受けて立った。
 そのご相伴にあずかるのが、その他メンバーである。
 ちなみに、家主の立石は佐古と組んでアメリカへ出張、江口は台湾へ二週間の約束で放り込まれているところで、同じ部署で留守を預かる岡本は当然仕事を光速技で切り上げて愛の巣へ直帰で、このマンションへ立ち寄ることは滅多にない。
 世の中は不景気だと騒いでいたが、全員馬車馬のように働かされていた。
 学生時代からの恋人との同棲を解消してた本間は居候の筈なのに、基本的に出張がない事務職なので、いつのまにかこの3LDKの主になりつつある。

「最初に小さい方のウサギが寝る間際になって、『どんなにきみがすきだかあててごらん』と寝かしつけようとした大きなウサギへ問いかけるのよね」
 色つやの観察に満足した本間がぱっくんと一粒を口に放り込み、子供のように両目をぎゅっと瞑ってもぐもぐと咀嚼し始めたのを目撃した篠原は、心臓を打ち抜かれてダイニングテーブルに倒れ伏した。
「か、かわいい・・・かわいすぎます・・・」
 話に夢中のリビング組はもちろん篠原の言動など気が付かない。
「ほんとに、お前って・・・」
 そのつむじを片肘ついて眺める片桐はしみじみため息をつく。
「そうそう。そこから『こーんなに』『いやいや、ぼくはもっとこーんなに』って、どれだけ好きかの表現で戦いが始まるのよね、延々と・・・」
 きゃっきゃきゃっきゃと、笑い合いながら、女性陣は一つまた一つとサクランボを摘み上げた。
「好きすぎて決着がなかなか付かなくて・・・」
「最後は疲れたチビウサギが眠って終わりだったわよね」
「そそ。半分寝ぼけながら『おつきさまにとどくぐらい きみがすき』ってチビウサギがようよう言って眠り込んだのを、デカウサギが抱き上げてベッドに運んで、『ぼくは、きみのこと、おつきさままでいって・・・かえってくるぐらい、すきだよ』って囁いてキスするんだよね!!」
「うっわ~、あっまーい、ベタ甘!!」
「ああ、恥ずかしすぎて、血圧上がりました!!」
 三人の盛り上がりっぷりに、中村は石のように固まったままだ。
「ええと・・・」
「おおむね合ってる。そして、これを喜々として親父が詩織に読んでたことを思い出してしまった・・・」
 この絵本は、実家で妹が小さい頃に父が熱心に、いや、しつこいくらい読み聞かせていた。
 しかも、途中からはチビウサギを娘に演じさせ、己はデカウサギになってやに下がっていたという情けない場面まで思い出す。
「あの、最後のチューがやりたいというか何というか・・・。親父的にはな」
「それ、いつまで続いたんですか?」
「小学・・・、一年か二年くらいかな。知恵が付いたのか、飽きたのか・・・。さりげなーく回避して、それでもやろうとしたら、とうとう蹴りを入れられてそれっきり・・・」
「それは、残念でしたね・・・」
「いや、あれは親父が悪いんだよ。あまりにもミエミエで」
 詩織の女王気質は、そのあたりからめきめきと進化していった。
「まさか、あの拓郎様にそんな一面があろうとは・・・」
 片桐の父である拓郎は長田家令嬢に一目惚れして口説き落とし、更には妻にするために一族と闘った男で、実は長田家子飼いの者たちの中には彼に尊敬の念を密かに抱くものも多く、篠原もその一人だ。
「それにしても、・・・使える」
 ごくりと生唾を飲み込んでブツブツ呟いた。
 が。
 彼の邪な計画は次の会話でなぎ倒された。
「ところでこの本、美和ちゃんが自分で購入したわけじゃなさそうね」
「あ、わかります?」
「そりゃね。カラーが違うもの」
 橋口の指摘に、本間はうんうんと首を縦に振る。
「・・・そっか?」
 片桐達テーブルメンバーは密かに首をかしげた。
 白い面長だけど小さな顔に澄み切った瞳とやや癖のある長い髪は、まるでファンタジー映画の妖精族を見ているようだ。
 可愛らしいウサギと優しい色使いは、村木にこそ似合いそうなものだけど。
 そう思っていたところ、くすりと村木が笑ってダイニングメンバーを見上げた。
「・・・私に似合うと思ったからプレゼントしてくれたわけじゃないですよ?」
 ・・・読まれている。
「彼の中の私のイメージがそうだったと言うより、小道具として使いたかった節があります」
「あ、やっぱり、彼、なんだ」
 ぽん、と池山が手を叩く。
「大学の先輩です。彼氏、とカウントするには、あまりにも短いお付き合いだったのですが・・・」
「あ、もしかして」
「ようするに」
 本間と橋口がほぼ同時に口を挟む。
「その本、もらったから終了?」
 びしいっと、二人が指を指すと、こっくりと村木が肯く。
「はい、そうです」
「えええっ!!」
男性陣が一斉にざわめく。
「なんで、なんで、なんで?すごく好きーってメッセージだよね?」
 池山が前のめりになって尋ねた。
 その食い下がりっぷりに、やや引きながら村木が答えた。
「・・・うまくは、言えないのですが、感覚の違い、でしょうか」
「感覚の、違い?」
「あるいは、まだ、そこまで気持ちが言っていなかったのよね?」
「相手が盛り上がりすぎると、こっちが逆にさーっと冷めちゃうって言うかあ」
 橋口と本間がまたもや口を挟んだ。
「ようするに」
「無理、って思っちゃったんだ~」
 サラウンドでありながらぴったりと息のあった二人の回答に、ますます男性達は目を丸くする。
「申し訳ないけど、彼との関係にそこまで入れ込んでなかったからでしょうか。気持ち悪いって思ってしまって、翌日からついつい避けてしまって、自然消滅って言うか・・・」
「自然消滅って言うか?」
「しばらくしたら、別の子が同じ本をもらったって、物凄く喜んでました」
 同じサークル内の出来事だが、その少女とは学部が違いとくに関わりがなかったため、村木が同じ本を受け取ったことを知らなかったらしい。
「・・・ああ」
「次、行ったのね・・・」
「おそらく、十日も経たなかったような気もするんですけどね・・・」
「まあ、お年頃だしな」
 命短し、恋せよ男~♪と、池山が妙な節回しをつけて歌う。
「でも、その子は嬉しかったんだ、この本」
「はい。大変喜んで、その後学内公認のカップルになりました」
「感覚の違いよね、まさに」
 橋口は物憂げにため息をついたが、本間は拳を固く握りしめ、鼻息を荒くする。
「私も、貰ったらだめ~。後ろ百メートルダッシュだね!!」
「ひ、百メートルダッシュ・・・」
 がっくりとひそかに肩を落とす男が一人。
 武士の情けで、片桐と中村は自然をそっと逸らした。



      -ごめんなさい、次回に続く。-





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