『キスと接吻。-1-』(片桐、篠原、池山) 

2013, 10. 15 (Tue) 20:41

 風邪を引きました。
 喉が痛いです・・・。
 色々対処しているつもりですが、眠りが浅いせいか治らない。
 いや、歳だから?

 紅玉一個使って豪勢な紅茶をいれてみましたが、なかなか快方へ向かってくれません。
 ・・・これは、そろそろ、夏に仕入れた魔の薬を試す時でしょうか。
 魔の薬、それはぷらせんた・・・。

 今日の話は、BLのようなそうでないような。
 すでに途中で放置している話が二つあるにも関わらず、男三人の話ならさらっと1話で行けるんじゃね?
 ・・・と、思ったのですが、やっぱり1話で終わらなかった。
 後一度、明日書きます。

 男三人でダラダラする話です。

 ・・・ダラダラだらけだな。





   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、昔話系パロディで、『シゲルとみけ』です。
  ・・・ええと。
  健全な世界を大切になさる方々にはナイショにして下さいね・・・。
  私の頭が、私の頭がいけないんです。
  とうとう壁を越えたしまいました・・・。
  それでも。
  書きたかったのです。
  ・・・てへ。

  ともかく、楽しんで頂けたら幸いです。



 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。
 毎月16日の正午締めで、20日頃に新作アップという形を取りたいと考えています。

 
 これからも何かご希望がありましたら、是非リクエストを拍手コメントかメールフォームでお願いします。


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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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『キスと接吻-1-』



「前から気になっていたんですが・・・」
 エレベーターの中の扉が閉まった途端、篠原は控えめな声で尋ねた。
「これ、なんですか・・・」
 彼の視線の先にはエレベーター側面の掲示物があった。

『居住者の皆さんへ
 共用スペースでは、理性を保ちましょう。
 キスは玄関で済ませること(笑)。
               家主拝。」

「ああ・・・。それ・・・はだな」
 同乗している片桐は返答に窮した。
 この張り紙は、片桐の引越しの直前に貼られたもので、前にエレベーターで同乗した宅配業者はこれを見た瞬間、気の毒なことに息を止めていた。
 あまりのいたたまれなさに、片桐はデリバリーを絶対頼まないと心に誓った。
 そもそも何故、こんなものが貼ってあるのか。
 それは、オーナーの悪戯心のなせる技である。
「あ、それ、俺のせいかな?いや、多分俺のせい」
 そこへ呑気な池山の声が割り込んだ。
「やっぱりお前か」
「もし俺じゃなかったら、お前じゃね?」
「なんで俺だよ、俺はやってねーよ。俺はアンタと違って毎日節度ある行動してるよ!」
「あ、なにそれ。俺様だって節度の塊だもん」
「このウソツキめ。本能の塊のくせに」
「あ、ひどい。お前、明日から絶好な」
「いつのガキかアンタは!そもそもなんで明日からなんだよ、今だろ?」
「だって、今から晩メシなのに、絶交したら食えないじゃん!」
「食うな!」
「食う!」
「・・・あの・・・」
「んあ?何だよ」
「どした?秘書さん」
 大人げなくつかみ合った二人が振り向くと、篠原があきれ顔でドアを眺めている。
「・・・とっくの昔に着いています。降りないんですか?」
 随分前に到着していたらしく、ドアはぴたりと閉まったまま、エレベーターは7階で停止したままだった。
「・・・降りる」
 ビジネスバッグの肩紐をかけ直し、ぼそりと片桐は答えてボタンを押す。
 軽快なチャイム音とともに扉が開いた。
「・・・どの辺で着いたの?」
 先に降りながら池山は肩越しに振り返り、篠原の完璧に近いシンメトリーの瞳を覗き込む。
「・・・節度の塊のあたりでしょうか・・・」
 ぽり、と池山は頬をかく。
「ま、腹が空いていたってことで」
「はい」

「どーぞ。散らかってるけどな」
 7階の、2LDKの部屋へ二人を招き入れる。
 そもそも、ここの家主は江口だが、海外出張中で戻ってくるのは来週の予定だ。
「お邪魔します」
 多分、篠原をこの部屋に上げるのを江口は嫌がるだろうが、もう一つの自分の1LDKだともっと揉めそうな気がして、緩衝材として片桐を連れ込んだ。
 ようは、ここで揉めて片桐に帰られて二人きりになるのも困る。
 でも、独りの夜はつまらない。
 池山の中で小さな打算が積み重なっていく。
「・・・まったく。俺は呑むからな」 
ぶつぶつ文句をたれながらも、片桐はソファに腰を下ろした。
「そういや篠原、お前、この後どうすんの?」
 池山の呼び出しに応じて、篠原は素直に車で迎えに来た。
 夜の八時に和食をテイクアウトして途中でビールも買い込み、近くのコインパーキングに車を停め、今に至る。
「もちろん帰りますよ。早朝の便でニューヨークですから」
 さらりと答えて、ノンアルコールのビールを取り出した。
「・・・仕事はいいのかよ。なんか俺、しょっちゅうお前と会ってる気がするんだけど」
「気のせいです」
 篠原の即答に言い返そう口を開いた瞬間、着信音が割って入った。
「あ・・・」
 片桐は振り向きソファの背にかけていたスーツのポケットから携帯電話を取り出して、すぐに耳に当てた。
「・・・どうした、ハル?」
 がらりと声色が変わったことに、篠原は目を見開く。
「・・・うん。うん。わかった。・・・うん、待ってるから。じゃあな」
 短い会話だが、低く囁くようなそれに隠しようのない甘さがあることに気が付かないのは本人だけだ。
「ハルちゃん、何だって?」
「柚木チームとの仕事が今終わったって。みんなで軽く一杯やってから帰るってさ」
「ふうん。なら、あと三時間くらいかかるかな」
 ハル。
 篠原の頭の中を啓介に関する情報が光速の勢いで走る。
 はるひこ。
 関連会社所属でそんな名前の同僚がいたはずだ。
 そして、その人物の容姿と背景は・・・。
「だからさ、篠原」
 携帯を操作しながら振り向く片桐の物言いはぞんざいなものに戻る。
 それをにやにやしながら見守る池山と、口と目をぽかんと開けた篠原に、眉を寄せた。
「・・・なんだよ」
「・・・啓介さん」
 わなわなと口を震わせていたが、深呼吸を一つついて切り出す。
「・・・まさかと思いますが・・・。ついこの間、あれだけ大騒ぎになったにも関わらず、あなた・・・」
「まさか・・・な」
 たちこめてきた暗雲に、片桐は天を仰いだ。
「あ、なんだ。秘書さん、気が付いてなかったの?意外だなあ」
 けろりとした池山の突っ込みは油を注いだようで、いきなり燃え上がる。
「あなた、馬鹿でしょう!!ナニ考えてんですか、今度は真神春彦に手を出すなんて!!」
 ばん、と、ローテーブルを叩いて詰め寄った。
「・・・まがみ?」
 背後で池山が首をかしげるが知ったことではない。
「私の誘いには全く乗らなかったくせに、今更、男に趣旨変えって、ひどいじゃないですか!!しかも相手は真神の息子って!!」
 頭を抱える篠原は発狂せんばかりだ。
「え?なに?秘書さん、なっちゃんの前は片桐だったの?」
「違う。あれは単なるイジメだ」
「あれって、なによ、あれって~」
「うるさい。とりあえずお前は黙ってろ」
 目をらんらんと輝かせて片桐の背中に飛びついた池山の額を片手で掴んで、押し返す。
「けち」
 唇を尖らせて、池山はキッチンへ退去する。
 やかんを取り出してコンロに掛けたり、食器棚から皿を取り出す音を聞きながら片桐は息をついた。
「・・・ハルが真神だって、気づいてたんだ」
 床に正座して、背筋を伸ばした篠原が真っ直ぐ見上げる。
「そりゃ、あれだけ清乃様に生き写しですからね。気が付かない方がどうかしています」
「なら、話は早い。俺達、付き合ってるから」
「引越ししたのも、そういうことですか?」
「ああ、そういうことだ」
 しばらくにらみ合った後、篠原が視線を落とした。
「・・・これから、ますますややこしいことになりそうですね」
「そうだな。だけど、ばあさまあたりは気が付いてるんじゃないか?俺はそれもあって最近こっちに良く来るんだと思ってたよ」
「いえ・・・。富貴子様は何も」
「そうか」
 だがしかし、いつまでも隠し通せるものではない。
 年季が入っている分、祖母の老獪さは化け物の域であることを片桐は常に肌身に感じてきた。
 何も言われないから気づいていないとは限らない。
 彼女はいずれ動く。
 その前に、なんとしてもカタを付けたいとは思っていた。
「今はまだ中村の親父さんの容態が不安定だから、それが落ち着き次第、勇仁さんにも話を通すから。長田にはその後だ」
「それまでは黙っていろと?」
「そうだ。・・・いや、頼む」
「しかたないですね・・・。こっちもうつつを抜かして失態を犯してますし・・・」
 プライベートと仕事を切り離しているとはいえ、全く気が付かなかった。
 思いも寄らなかったと言うより、見えてなかったのだ。
「反省会終わったところで、いい加減くわねえか?」
 絶妙のタイミングでの池山の介入に、二人はかすかに笑った。
 


  -つづく-





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