『バレンタイン・ラプソディ』-3-(楽園シリーズ) 

2013, 04. 17 (Wed) 22:20

 色々いじっていたら、題名も何もない状態で更新してしまいました。
 入力の最中にちょうど夫が帰宅して、慌ててエンターキーを押してしまった・・・。

 第1回目とか少々、いじっています。
 実は、篠原、佐古、本間のクリスマス話の数ヶ月後のバレンタインの設定なのですが、日付と曜日のつじつまについて考えるのを放棄していますのでご了承下さいませ(いいのかそれで)。
 己の都合の良いように曜日を当てはめてすみません。
 とにかく、帳尻会わないという突っ込みだけは勘弁して下さい、ごめんなさい!!
 そんなわけで、この話、2月の13日の金曜日です。
 題名もようやく決まりましたが、前とたいして変わりません。
 とにかくラプソディーだろうということで。
 朝のドラマのオープニングの曲が頭から離れなくて、お祭り騒ぎという感じになって行っています。
 ・・・エロに続くエロまでどうやって辿り着くんだ、私。

 ではでは取り急ぎ。

 次は金曜日に更新できたらいいなあと思います。


   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、『silent love 』の瑠佳の話です。
  お題は『silent love 2』(暫定的題名ということで・・・)。

  楽しんで頂けたら幸いです。


 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。
 毎月16日の正午締めで、20日頃に新作アップという形を取りたいと考えています。

 
 これからも何かご希望がありましたら、是非リクエストを拍手コメントかメールフォームでお願いします。



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 もしもよろしければ、一言、くださいね。
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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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「・・・で、なんでオレ達ここにいるの・・・」
 岡本の呆然とした呟きは異様な熱気の中に吸い込まれていく。
「しかも、銀座って、なんで仕事6時で切り上げて銀座・・・」
 彼が両足で踏みしめている床は、銀座の老舗デパートの特別催会場だった。
「そりゃ、バレンタインだからだろ」
 ふ、と鼻で笑う池山は、逃げ腰の岡本のコートをがっちり掴んだまま離さない。
 ほぼバレンタイン最終販売合戦ときて、売る側はもちろん必死だが、それより何より、本命用なのか自宅用なのか高級チョコレートに群がる女性達の熱気は最高潮に達していると言って良い。
 そこはかとなく漂うチョコレートの甘い香りと、女性達の熱気と執念にもう既に岡本は酔いそうだった。
 と、そこへ立石が地図を片手に戻ってきた。
「池山、やっぱ、カッシーニとかいうやつは右手奥にすごい列が出来てた」
「え?そのチョコ、池山も貰ってないくらいたっかいヤツなんだろ?なんでそんなに列が出来てんの?東京にはお金持ちの女がそんなにたくさんいるのか?」
「まあ、それもあるかもしれないが、どうやらショコラティエ本人が急遽来日しているらしく、それを知った女性達が殺到しているってフロア係が教えてくれた」
「え~。要するに、これからえんえんっと並ぶって事?」
「わざわざここまで来たんだ、やるに決まってるだろ」
 行くぞ、と顎で行き先を示してすたすた歩き始めた立石の広い背中を、恨めしげに見つめる。
「立石、なにげにやる気満々だな・・・」
 池山が銀座へ行くという話を持ちかけて、一番最初に乗ってきたのは立石だった。
 その後話に首をつっこんだ岡本は当然巻き添えを食い、三人で銀座まで繰り出す結果になった。
「がんばれ、岡本。有希子はもともとこういう高級感満載でオシャレなチョコが好きなんだからさ」
 はあーっと全身の酸素が抜けてしまいそうなため息が、背後の池山にもはっきり聞こえた。

 そもそも、わざわざ銀座くんだりまでやってきたのには理由がある。
 一つは、池山のもらったチョコをじっくり検分した二人が同時に呟いたのだ。

「さすがに、マリオ・カッシーニはないですね・・・」
「ないねえ。それこそ、お値段の本気具合が手作りチョコに相当するもんね」
 二人はかなりのスイーツ通である。
 味覚は人によって差があるので好みが分かれるところだが、世界的に今一番もてはやされているショコラティエはニューヨークに店を構えるマリオ・カッシーニで、彼のチョコレートが今年銀座の老舗デパートに期間限定で出店するという情報を教えてくれた。
 その出店期間というのが、12日から三日間のみ。
 そして、二人がわざわざ出歯亀宜しく検分してアドバイスしたのには理由がある。
 それが、もう一つの理由だった。


 話はもちろん、三時の頃に巻き戻る。

「本間?」
「・・・てへ」
 ぺろん、と猫のように薄い舌を出し肩を可愛くすくめてそそくさと逃げようとする本間を難なくつかまえて、顔を寄せる。
「なーつみ・ちゃん?」
 鼻と鼻がすり寄りそうな距離に、手の平の下の本間の肩が少し固くなった。
「ここまでゲロっといてそりゃねえだろ?正直に洗いざらい言わねーと・・・」
「もしもし、池山さん?」
 珍しく本間が焦っている。
 気心の知れた仲間内ではやりたい放題の本間も、仕事場ではさすがに多少の猫を被っているだけに受け身に回る。
 本来なら強く出るところをそれが出来ず、対処に困っているのだと容易に想像が付く。
「・・・キスするぞ」
 唇は、もう目の前だ。
 がたん、と、目の端に誰かが立ち上がるのが見えた。
 方向からすると、事務職の赤坂だろうか。
 別に、どうでもいいことだが。
「い、いいいけやまさん?」
「ほら、どうするよ、なつみ」
 声を低めて、甘く囁く。
 昔は、これでかなりの数の女を落としてきた。
 自信はある。
 床に膝をついて後ずさる本間に身体を寄せて更に追い詰めると、そこでいきなり額に手をかけられ背後へと軽く押しやられた。
「はい、そこまで」
 見た目より力のある樋口が仁王立ちしていた。
「ものすごく面白いけど、いちおう就業中だから」
 ふと視線を上げると、口を大きく開いて直立している赤坂を始め、何人かが自分たちを凝視している。
「池山さん、これ以上やるとさすがにセクハラで上訴されるわよ」
「・・・はいはい」
 もっともなので、両手を離すと、本間は脱兎の勢いで立ち上がり橋口の首に両腕を巻き付けて抱きついた。
 そんな本間を優しく橋口は抱き留める。
「弥生さ~ん、ありがとう~」
 若い女が二人でひしと抱き合う姿に、また別のどよめきが上がる。
「はいはい。お礼は、池山さんから頂戴しましょうね」
 ぽんぽん、と背中を叩いて慰めたあと、本間の肩越しににっこり笑った。
「情報料、慰謝料込みでってことで、如何です?池山さん」
「・・・最近思うんだけどさ。オレの知る限り、お前さんは西の横綱だな、その最強具合」
 結婚して丸くなった姉の千鶴と幼なじみの有希子も今となっては、そのしたたかさと頭の回転の速さで橋口の敵ではない。
「あら、有難うございます。ちなみに念のためにお聞きしますが、東の横綱は?」
 にいーっと笑うその唇に目を奪われながら、池山はため息つきつき腰を上げた。
「長谷川」
 橋口も交友のある長谷川生は、子供を産んだからこそ、最強の女だと思う。
「それは光栄至極」
 いつか、その長谷川すら超えそうで怖いとは、さすがに口にしなかった。
「で、時間がないので、話を進めて良いですか?」
 にっこりと営業モード全開の笑みを浮かべる。
 その切り替えの早さと話術は、おそらく自分を含めてここにいる営業職全員束になっても敵わない。
 この女はどの国へ行っても、どの職業に就いても生きていける。
 しみじみ思った。



 

         -つづく-



 
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