『肉食獣的な彼女』-12-(『ずっとずっと甘い唇』番外編) 

2012, 12. 21 (Fri) 06:47

 相変わらず、FC2のリンクがうまくいかないままですが、ブログランキングとブログ村は正常に動作しているので、このまま放置しようかと思い始めています。
 本当に、何か悪いのかさっぱり解りません。

 さて。
 12話をお届けします。
 今回は長めです。
 次回くらいでようやく終われるかなという感じ。
 四方山話が長引けばその次にでも。

 夕方に、またなんらかの更新をしたいと思います。
 先に、拍手小話にいくかな。

 雑談を繋ぎ続けた今回のシリーズ、楽しんで頂けたら嬉しいです。



   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、『ずっとずっと甘い口唇』の中村春彦の父の勇仁と、母の清乃、そしてコドモの片桐啓介で、+1人乱入です。
  お題は『オトナの階段』。
  楽しんで頂けたら幸いです。


 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。
 毎月16日の正午締めで、20日頃に新作アップという形を取りたいと考えています。

 
 これからも何かご希望がありましたら、是非リクエストを拍手コメントかメールフォームでお願いします。



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 とくに、励ましの拍手をクリックして下さる方へ。
 面倒な操作なのに、本当にありがとうございます。
 頑張ります。

 もしもよろしければ、一言、くださいね。
 お待ちしています。

 

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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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 『肉食獣的な彼女』-12-




「そういえば、結局、お茶の一杯も飲まないままでしたね・・・」
 ふう、と、とうもろこし茶を一口飲んでからため息をついた。
「その状況でのんびり茶を飲んだら怖いって・・・」
 池山が頬を引きつらせる。
「でもそのあと、どうしたの?帰りの飛行機まで時間あったでしょ」
「そうです、翌々日の夕方の便でしたから。とりあえずホテルに戻って、一晩思いっきり泣いて、疲れて寝たら、翌朝妙にすっきりして・・・」
「ふうん?」
 ぽつりと、橋口の言葉が落ちた。
「ホテルの朝ご飯が美味しかったです」
「・・・なるほど」
 頬杖をついて、有希子がうっすら笑った。
「で、そこのウエイターがまた、昨夜の男以上に絵に描いたような美形で・・・」
 すらりとした体躯、絶妙なバランスの鼻筋、後ろになでつけられた蜜色の髪。
「ああ、なんだ。あの男の顔と身体は、この国では標準装備なのかと、妙に納得しました」
「ひょうじゅんそうび」
 池山がオウム返しに復唱する。
「はい。どこにでもいる、普通の男。私はセクシャリティの壁も軽々乗り越えてしまえるほどの、彼の圧倒的な美しさに負けてしまったと、心のどこかで卑屈になっていたけれど、この国にはそんな男がごろごろいるんだなあって」
「そんなに、ごろごろいたんですか?」
 ちょっとそそられたらしい村木が食いついてきた。
「そりゃあもう。美形の宝庫って感じでしょうか?街を歩いてみても、カフェで座って通りを歩く人を眺めてみても、私の目にはみんな超絶美形に見えましたよ。そうしたらなんだか笑えてきて・・・」
 ふわりと、優しい笑みを浮かべた。
「世の中には、私の知らないことが、まだまだいっばいあるのねって、嬉しくなってきました。聖を追いかけてフィンランドくんだりまでやってきたら、こんなにたくさん綺麗なものと美味しいものに出会えて、得したなと」

 綺麗なもの、美味しいものを素直に喜べる自分は、もう、大丈夫だとも、思った。
 独りでもちゃんと、前へ、歩いて行けると。
 
「それに、今になって思えば、私は彼そっくりの女の子を産んでみたかっただけのような気がしますし」
「・・・は?」
 閉幕かと思いきや、次なる爆弾発言に男性陣はあっけにとられた。
「自分があまりにも俗な容姿をしているので、まつげが長くて、ほっそりとはかなげで清らかな女の子を産みたいと、昔から思っていたんですよ」
 その点で、聖は理想的な容姿だった。
 思慮深く、控えめで、静かな男。
 橋口も、一目惚れだった。
 この男だ、と、思ったのだ。
 この男なら、理想の子供を授けてくれると。
「でも、単に子種が欲しいだけの私と、食い尽くしてしまいたい程惚れ込んだクラウスとでは、最初から勝負にならなかったのでしょうね」
「あー、わかる、わかる。私も、マエカレの時は同じ事考えた。脳みそも上出来で目元もぱっちりして、私と違って背が高かったから、丁度バランスの良い子供が出来そうだなって」
 本間がこくこくと感慨深げに肯いたあと、湯飲みの中を飲み干した。
「その、トウモロコシ茶には、いったい何が添加されているのだろうな・・・」
 おおよそ、素面とは思えない台詞だ。
 片桐がこめかみに指をあてた。
 男性として、あまり聞きたい話ではない。
 女性の中に眠る野生は、なるべく暴いて欲しくないものだ。
 ちらりと柚木を見ると、彼は口をあんぐり開けたまま固まっている。
「ユズには、刺激が強すぎる・・・」
 心配顔の片桐に有希子がケラケラと笑った。
「なーに言ってるの。これくらいの話で萎縮していたら、やっていけないわよ」
 クィーン・オブ・本能の称号がふさわしい女性は岡本有希子以外にいないだろうと、片桐達は内心ため息をついた。
「・・・岡本には猫被って1ミクロンたりとも見せてないくせに、そのケモノっぷり・・・」
「うるさいわね」
 池山の頬を指ではじいた。
「いて!!」
「余計なこと、竜也さんに吹き込んだら承知しないからね」
「はいはいはい。申しませんとも。何を見ても聞いても決して申しません」
 二人のじゃれあいを生暖かく一同は見守った。

「でもまあ、美形に負けて、良かったんじゃないですか?」
 村木がひそりと口を挟む。
「ん?」
 本間が首をかしげた。
「だって、扉を開けたのが毛穴の開ききっただらしない場末の中年女だったり、腹の出て脂ぎった男だったりしたら、そちらの方が衝撃でしょう」
「・・・たしかに」
 女性陣がみな唸る。
「憤死ものだよね。なんでこんなのに負けたって腹が立って夜も眠れないね!!」
 本間は拳を握った。
「それに比べたら、とりあえず、身体と顔は最上の男で良かったのでは・・・」
「まあ、そうとも言うわねえ」
 しみじみと肯く有希子の隣で本間が挙手をする。
「でも、ちょっと待った。とりあえずって?」
「だって、出会ってすぐに出来上がったのだったら、お互いのこと、身体と顔以外何も知らない状態ですよ。これから何が起こるか、まだまだわかりませんよね・・・」
 ふふふ・・・と、顔を傾けて村木が暗い笑みを浮かべた。
「うわ、美和ちゃん、ブラック」
「でも、一理あるわねえ・・・」
 本間と有希子も揃って黒い笑みを浮かべて橋口を見つめた。
「まちがいなく、これから正念場ね、あいつら・・・」
 くくくと含み笑いをされて、橋口がのけぞる。
「いえ・・・。私はもう、彼らとはノータッチでいきたいんで」
 潔い面持ちで首をふるが、三人の魔女はぐふぐふと笑い続けた。
「なんかねー。そうはいかない気がするわあ」
「私も~!!」
「絶対一波乱ありますって」

 すっかり意気投合し、村木の連絡先を尋ねて次に会う約束をしあう女達を見て、池山が頬をかく。
「・・・チーム・女傑にご新規さん加入だな・・・。」
「なんですか、それ」
「うちのマンションのオーナーが名付けた。俺の姉貴と立石の同級生と有希子と本間、そして橋口たちで良くつるんでるんだけどな。こいつらのやることなすこと、あんまり豪快なんで、その称号を贈ったんだよ」
 その隣で、片桐が苦笑している。
「はあ・・・。なるほど」
 柚木は湯飲みに口をつけたまま上目遣いに彼女たちを眺めた。
「でもまあ、女の人が元気なのは、良いことっすね」
「・・・ユズ、お前って本当に良いヤツだな」
 



     -13-へ続く





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