『肉食獣的な彼女』-2-(『ずっとずっと甘い唇』番外編) 

2012, 11. 28 (Wed) 19:24

 ようやっとチョコレートに辿り着きました。

 旧ゲイシャチョコ

 前にも書きましたが、私が食べたのはこのバージョン。
 別行動した旅の相棒が手に入れたのですが、おそらくFazer本店ではなかったと思われます。

 しかし、今気が付いたけれど、作中でまだ誰も食べてないわ・・・。

 ところで先日、旅から帰った父がヨーロッパ土産をくれたのですが、その中でモーツアルトの顔が印刷されているチョコレートは濃厚すぎて夫が一口でやめてしまいました・・・。
 そうなんだよな。
 外国のチョコレートって、がつんと甘かったりするんだよな。
 しかも、包装がいい加減で、アルミの包装紙から中身がこんにちわしているのがほとんどで、これがお国柄ってヤツなのかな・・・と(笑)。
 その点、ゲイシャチョコはやや日本人よりの味です。
 いつの間にか、ビニールパックになってるし・・・。
 もしかしたら、スーパーなどに卸しているのは違うかもしれませんが。

 さて。
 『ずっと~』で、予定外に登場した橋口弥生(前回は名前すらよく決まっていなかった。それにしても今更なんだけど、どうしてみんなH行の苗字なんだろう・・・)の登場です。
 最初、とある日本人の女優さんをモデルに考えていましたが、どうも人となりが違う感じにも転がりそうだったので、慌てて修正。
 私の好きな韓国の女優さんに置き換えると、筆も当初の予定の道へとぐんぐん進みました・・・。
 良かった。
 このままだと、なぜか田舎のヤンキー出身になるとこだった・・・。
 要するに、彼女がらみで別の長編サイドストーリーがいずれはじまりますので、その時はどうぞよしなに・・・。

それから、ナルニアで出てくる魔法のお菓子はこれです。

  ターキッシュデライト

 おかしいなあ。
 これも父からのお土産で貰った時に画像を撮ったつもりだったんだけど・・・。
 申し訳ないのですが、よそ様から拝借しました。
 すみません。
 味と食感は、九州で言うならばボンタン飴とか兵六餅って感じです。




   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、『ずっとずっと甘い口唇』の中村春彦の父の勇仁と、母の清乃、そしてコドモの片桐啓介で、+1人乱入です。
  お題は『オトナの階段』。
  楽しんで頂けたら幸いです。


 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。
 毎月16日の正午締めで、20日頃に新作アップという形を取りたいと考えています。

 
 これからも何かご希望がありましたら、是非リクエストを拍手コメントかメールフォームでお願いします。



 アクセスして下さったり、拍手やバナークリックで励まして下さる皆さんに感謝しています。
 




  記事の一番下の『拍手』ボタンをクリックして頂くと小話をご覧になれます。
  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

 アクセスして下さったり、拍手やバナークリックで励まして下さる皆さんに感謝しています。
 もしもよろしければ感想や要望など頂けると、本当に嬉しいです。


ブログランキング・にほんブログ村へ


   拍手小話はこちら →

 『肉食獣的な彼女』-2-


「よっ。今晩だよな、焼き肉」
 ひょこひょことスキップせんばかりに池山が近寄ってくる。
「ん。今日。池山さん大丈夫?」
「もっちろん。もう、久々の肉だからさ~。昨日、なんか眠れなかったよ~」
「池山、お前もか・・・」
 そもそも、誘った時に二つ返事で加わったメンバーだ。
 ある程度予想をしていたものの、その浮かれっぷりは凄まじい。
「ふうん。今日、お肉を食べに行くの?」
 ゆっくりと後ろからついてきた橋口は、いつもよりどこか気怠げな様子なのに気が付いた本間が椅子を勧める。
「なんだか疲れてるみたいだけど、どうしたの?そういや午前中はカウンターにいなかった・・・というか、月曜から会ってないよね?」
「ええ、だって今日の午前中まで休みを取っていたから」
 いつもの彼女にしてはいささか乱暴に腰を下ろし、手に持っていたビニールの手提げ袋を差し出した。
「お土産をどうぞ」
「え?でもこれって・・・」
 アルファベットを眺めると、綴りが英語でないことに気が付いて顔を上げた。
「フィンランドのチョコレート。まずはパッケージの色が綺麗で、次に名前がユニークだから飛びついたんだけど、味もヨーロッパのものにしては口に合うからたくさん買ってきたわ」
 袋の中に手を入れて見ると、ピンク色の包装のチョコレートが出てきた。
「あ・・・。ほんとだ。かわいい色」
 背後から覗き込んだ池山が呟く。
「・・・Geisha?ゲイシャチョコって言うのかこれ?」
 興味津々である。
「ちょっと待て、この短期間でフィンランドに行って帰ってきたのか、橋口さん。金曜日は定時までいたよな?」
 片桐は金曜日の定時近くに接客があり、その時の1階の受付は確かに橋口だった。
「そう。でも、金曜日の夜に飛んだわけじゃないわよ。日曜に成田を出て、今日の午前中に成田に着いたの」
「・・・は?それって、現地滞在は?」
「金に糸目をつけずに最短ルートで行ったけど、二泊三日ってところね」
「二泊三日って、弾丸トラベラーか・・・」
「本当は一泊でもいけたんだけどね・・・。まあ、まるっと身軽な二日観光できたから結果オーライということで、ゲイシャチョコ」
 どこかやけっぱちな物言いに、不穏な空気を感じた男二人は口をつぐんで成り行きを見守る。
「・・・二日間、独りで観光したんだ、弥生さん・・・。じゃあ、例の彼氏は・・・」
 橋口弥生。
 受付のクールビューティーと男達が噂する。
 知的な目元と、官能的な厚めの唇のアンバランスさがなんとも魅力で、テナントの男性だけでなく、来客の中には彼女の一目惚れをしてアタックを繰り返す者が後を絶たないが、それらを全てクールにはねのける、氷の女王だ。
 なぜならば、彼女には結婚の約束をした男性が存在し、彼に全てを捧げていたからに他ならない。
「玉砕ね。ものの数分で終わったわ」
 彼女の婚約者は研究職で、半年ほどの約束でヘルシンキの大学へ留学したはずだ。
 しかも、それはごくごく最近の話。
 ため息をつきながら椅子の背もたれに身を預け、気怠げに長くて締まった美しい足を組む。
 たったそれだけでも優雅な仕草に、課長席で気配を殺して座って見守っていた吉田課長がごくりと生唾を飲んだのが本間の耳に入った。
「あ?」
 うろんげな視線を送る本間に苦笑して、すっと優雅に椅子から降りた橋口はチョコレートバーの一つを手に、課長席に歩み寄る。
「よろしければお一つどうぞ。課長のお口に合うかわかりませんが」
 にっこりと微笑まれて、彼はその唇に釘付けだ。
「あ、ありがとう・・・」
 まるで魔法にかかったかのようにふらふらしている。。
「これってあれな。白の魔女にトルコ菓子貰って惑わされる次男?」
「ああ、ナルニアの・・・。いっそのことそれで制御できたらどんなに楽か、あのバ課長・・・」
 ひそひそと部下二人が頭を寄せる中、ぽつねんと立っていた池山が手を上げた。
「あの~。要するに、彼氏、フィンランドで食われちゃったの?」
 空気が、一瞬にして凍る。
 うっとりと橋口の顔を見入っていた吉田課長が「ひいっ」と小さく悲鳴を上げた。
 かたん、と、チョコレートバーを課長の机に置く音がする。
 ゆるりと振り返った橋口の瞳が、一瞬ハイビームで光った。
「うわ・・・。あり得ない、あの直球っぷり」
 できたての傷に思いっきり手を突っ込んだようなものだ。
 本間は卒倒できるものならそうしたいと本気で思った。
 ぎぎぎ・・・と、まるでからくり人形のようにぎこちなく橋口が池山に向かって足を進める。
 と、そこで、片桐がさっと立ち上がり、橋口の両肩を両手で掴んで、もう一度椅子に座らせた。
「ま、ちょっと休もうよ、弥生さん」
 あまりにもそれらが自然だったので、座った橋口自身がぼかんと口を開ける。
「・・・こういう時、お祖母様のご指導のたまものが出るわよねえ」
 実は、ああ見えて女の扱いを心得ている。
 ただ、普段はそれは潜在能力過ぎて作動しないだけと気が付いたのは、一緒に働いて随分経ってのことだったけれど。
「弥生さんも、行かないかな?ケンケン亭って焼き肉屋に知合いがいて、ドタキャンの穴埋めを頼まれたんだけど」
「ケンケン亭・・・」
 どこか焦点の定まらない橋口の腕に本間は優しく手をかける。
「ほら、あの、サムゲタンも美味しいところよ」
「ああ、あれ・・・」
 旅の疲れと時差惚けなのか、彼女にしてはぼんやりしていた。
 しかし、一分ほどで脳の中のシナプスが急に繋がったのか、瞳に生気が蘇った。
「行く。・・・ご一緒させて下さい」
 彼女の瞳にも、肉に対する執念めいた炎が見え隠れする。
「今はとにかくお肉が食べたいわ。良質なものならなおさら」
「あんたもか・・・」
 どうして、こうも肉に飢えている人間ばかりなんだろうと独りごちていると、更に背後から柔らかな声が落ちる。
「え?今、お肉って言った?」
 全員が視線を上げるとそこには、カトレアの花のような清らかさと豪奢な香りのする女性が書類を胸に抱いて立っていた。
「有希子・・・」
 今は、同僚の岡本竜也の妻、池山の幼なじみの岡本有希子が首を傾けてにっこりと笑った。
「しかも、ケンケン亭って、私の空耳?」




     -3-へ続く





     < ↓ポチリとしてくださるとうれしいです↓ >

  br_decobanner_20100412095827.gif  にほんブログ村 小説ブログ BL小説へにほんブログ村



スポンサーサイト

タグ:続きを読む

コメント

コメントの投稿

非公開コメント