『ずっと、ずっと甘い口唇』-16-(『楽園』シリーズ) 

2012, 06. 26 (Tue) 19:32

 ワードで原稿を作成しているのですが・・・。
 あちらで作業している時はけっこうな文字数のつもりなのですが、こうやってUPするとたいしたことないですね~。

 今回、いや、今回も雑談でおわってしまいました。
 のどかなはずの土曜日の昼下がりですよ・・・。
 でも、そろそろ展開しますから、どうかどうかこのままおつきあい下さい。

 自分でも早くメインの二人を書きたくてじりじりしています。

 頼むから、早く目を覚ませ、片桐啓介27歳。

 あ。そうだ。
 ついでだから、この時期のおおよその登場人物の名前と年齢を列記します。


 (設計部門)

 片桐 啓介 (27)

 事務方・本間 奈津美 (24)

 協力関連会社より 中村 春彦 (22)

 (SE部門)

 立石 徹  (28)
 岡本 竜也 (29)
 江口 耕  (26)
 
 事務方・岡本有希子 (29)


 (営業)

 池山 和基 (29)

 事務方・赤坂 夕子 (26)


 (研究所)

 佐古 真人(31)


 (友人)

 長谷川 生 (28)  立石の同級生。
 長谷川 開 (9)  生の息子。

 小宮 千鶴 (33)  池山の姉。


 まあ、岡本有希子、江口、池山、小宮、赤坂、長谷川親子あたりは名前しか出てこないと思います、今回。
 全員出したら大変なので・・・。
 なので、単なる補足事項です。


 ではでは、つづきをどうぞ。
 ぐだくだでごめんなさいね。




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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
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 『ずっと、ずっと甘い口唇-16-』





「・・・なんなんだ、この朝の光景は・・・」
 リビングのドアを開けた瞬間、岡本は呟いた。
「朝って言うよりも、もう昼?よく寝たわあ」
 壁にかかった時計は11時半を指している。
「だから、なんでキミがいるの、本間さん」
 ここは立石の家ダイニングで、佐古を交えて仲良く三人で朝食を囲んでいた。
「んー?成り行き上?」
「だって、今日は茶の稽古だろ?長谷川が車で有希子を迎えに来たから、俺、こっちにきたのに・・・」
 本間は岡本の妻と一緒に、鎌倉の長谷川の祖母宅で茶道を習っている。
 週末稽古の場合は長谷川が車で送迎してくれるのが習慣になってずいぶんになる。
「・・・今日はパス。その気にならなくて」
「そして、なんでそんな格好なの?男ばっかのこの部屋で」
「まあ、誰も襲うことないからじゃない?」
 涼しい表情を浮かべたままコーヒーを飲む本間は寝起きの頭と顔の上にかなりぶかぶかの男物のパジャマ姿だった。
 ・・・あまりにもくつろぎすぎている。
「まあ、お前も座れよ。コーヒー飲むか?」
 いつもとかわらぬ立石に拍子抜けしなから、素直に腰を下ろした。
「俺と片桐が飲んでいる店で、偶然なっちゃんも営業の赤坂主催の合コンだったんだよ。とこがその中の1人に絡まれて、俺たちとしては店に長居したし、撒いたつもりだったんだけどね~」
「そ。念のために近くまでタクシーで送ってくれたのに、降りられなかったのよ」
「なんで?」
「マンションの向かいにファミレスがあってさ。そこになんと合コン男とストーカー女がそれぞれ窓際の席を陣取ってエントランスをかぶりつきで見張ってたんだよね。アレにはさすがの俺も鳥肌立ったわ」
 笑い話では済まされない何か切迫したものを感じ、そのまま立石のマンションまで本間を連れ帰る羽目になったのだ。
「なんなの、あいつらは。死亡フラグでも立ってるの?それとも、もうすぐ地球が滅亡するの?」
「死を目前にした蝉みたいだったよね、確かに・・・」
 言いたい放題の会話に岡本が手を上げて割って入る。
「もしもし、質問していいですか?合コン男は想像がつくけど、もひとつのストーカー女って何?」
「別れた彼氏の浮気相手。現場でちょっと説教したら、なんか懐かれて『お姉様って呼んでいいですか?』って目を潤ませて迫られて2週間。あれって、女子校のノリなの?私、さすがに疲れたわ・・・」
 げっそりと本間は肩を落とす。彼女は高校まで公立の共学で、短大も有名四年大学付属だったため、女の園に無縁だった。
「いや、あれは完璧にバイセクシャルだろ、あの子・・・」
 アメリカではセクシャリティを公表している人とも関わりがあるので、さほど抵抗のない佐古でもさすがにうんざりしている。
「モテモテだね、本間さん・・・。ええと、女難の相?」
「あれを愛というならば、私もしばらく色恋沙汰はごめんです・・・」
「そういや、前に言ってた立石に話があるって、これ絡み?」
 立石の帰国を一番待ち望んでいたのは本間だ。
「そう。ご明察」
「ん?なに?」
 キッチンでコーヒーを入れ直していた立石がカウンター越しに振り返る。
「ここのマンション、空きがないかと思って。ウイークリーマンションには必要最低限のものしか持ち込めてないのよね。着物とか夏物衣類とか諸々は生さんに預かって貰ってるから、はやく定住先見つけたくて」
 「たすけてください」と、両手を合わせて立石を拝む仕草をした。
「なんでここ?」
「交通の便も良いし、何よりも安全だから?家賃も破格だしね」
 あー、と、三人の男は肯く。
「まあ、ある意味会員制だからな、このマンション・・」
「もうすでに一人で帰ることも叶わない状況だからねぇ。今日にでもなんとかしないと、会社にも行けやしない」
「確か、空きは・・・残念ながら今はないよ、一月に他から打診されて俺も調べた。異動の時期になればいくつか動くと思うけど、すぐには空かないと思う」
「そうかあ・・・」
 がっくり肩を落とす本間に、佐古が声をかける。
「なら、物件が出るまでここの客間になっちゃんが住めば?部屋は余ってるんだし」
 立石の家は3LDK。
 書斎兼用の寝室で今回本間は寝起きした。
「もれなく最高の食事付きで快適だけどね・・・。さすがにそういうわけいかないでしょ。佐古さんは明日で筑波に帰っちゃうし」
 彼氏と派手に喧嘩別れしてすぐに黒王子と同棲していると尾ひれのついた噂があっという間に広がるだろうし、恨まれるだろう。
 さすがの本間もこれ以上のトラブルはごめんだった。
「池山さんがどいてくれないかなあ。あそこ1LDKじゃなかったっけ?」
 営業の池山は階違いに住んでいる。
「そもそも、もう江口さんのとこにずっと入り浸ってるんでしょ?家賃払う意味ないじゃん」
 本間は唇をとがらせた。
 更に、立石と岡本の同僚で部下の江口も別の階に住んでいて、住人たちはツテ入居だったため皆それなりに知り合い同士だった。「会員制マンション」もあながち大げさではない。
「江口の方が2LDKだっけ?そっちのほうが快適だろうしな」
 佐古が何気なく応えると、本間も肯く。
「あそこがもともと立石さんの部屋だった時から入り浸っていたしね。家主が好きなんだか、部屋が好きなんだかわかりゃしないわね」
「え?もともと?徹はずっとこの部屋だったんじゃないんだ?」
「あれ?」
 佐古が首をかしげると、本間が口に手を当てた。
「おい・・・」
 そこで岡本が困った顔をして口を挟む。
 佐古が立石を振り返った瞬間、インターホンが鳴った。
 立石は口を開きかけたのをいったん閉じて、壁に取り付けてある液晶画面をのぞき込んで目を丸くした。
「どうした?」
 身軽な岡本がひょいと横からのぞき込み、また彼も口をあんぐりと開けた。
「なんで・・・?」

「当ててみましょうか」
 落ち着き払った本間がぼそりと言った。
「モトカノが来てるわね?」

 佐古が眉をひそめ、さらにのぞき込むとそこには、大きく襟の開いたニットを着た女性が髪を撫でながら立っているのが映っていた。

 彼女の名前を、瀬川美咲という。










 『ずっと、ずっと甘い口唇-17-』へつづく。







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