『野分』-16-(刀剣乱舞二次創作) 

2017, 06. 29 (Thu) 08:40

 お待たせしました。
 刀剣乱舞二次創作『野分』の16話です。
 先にPixivの方は更新済みです。
 前回更新が1月だったと今更気がつき、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです…。
 半年経っていますね・・・。
 続きを少しずつ書いていて、改稿のために何度も読み直していたので気がつきませんでした…。
 オリジナル色がものすごく濃い話ですが、お付き合いいただけると大変うれしいです。

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 ところで、私はかなりの雑食で。
 美味しいならなんでもいただくのですよね・・・。
 二次萌えで自分の中に受け攻めがある程度固まっていてもとりあえずなんでも読むので、作り手さん手のひらでごろんごろん転がされるタイプというか。
 カップル固定の方としてはあまり好ましくない話を書いていると二次創作に詳しい友人に教えてもらい、この点もちょっと・・・もうしわけないというか。
 ついつい出来心で始めた二次創作。
 実は初心者なのですよ・・・。

 山姥切が受なのは固定なのですが、そして、根っこは太郎太刀×山姥切ですが・・・。
 『野分』に関しては燭台切光忠のターンです。
 あらゆる意味でみっちゃんが美味しいとこをさらいまくります。
 それでもできれば、このまま読んでいただけたら嬉しい。
 次回から、そろそろ光忠の過去の話に潜ります。
 その点も創作で、とにかく終わりに向けて走り続けますね。
 こんどこそ、終着点を目指します。


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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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  『野分』-16-



「か・・・っは・・・っ!!」
 喉からせりあがってきたものを、吐き出した。
【ミツタダ、ミツタダ、ミツタダ・・・っ!!】
 腕の中の、細い身体ががたがたと震えている。
【イヤダ、イヤダ、イヤ・・・】
 泣いている。
 顔は見えないけれど、多分。
「死なないってわかってはいるけれど、けっこう痛いね、これ・・・」
 違う。
 死なない、じゃなくて、死ねない、だな。
 腹を貫く刀の刃の感触をはっきりと感じ、燭台切光忠は眉をひそめた。
 血はそれほど流れない。
 痛いけれど、耐えられる。今は。
「君、こんな状態で今までいたなんて、どれだけ我慢強いの・・・」
 長い時間、この龍玉の中でずっと、ずっと、痛みと呪いに侵され続けた山姥切の辛さをおもうと気が遠くなりそうだ。
 しかも、最後まで正気を手放さなかった。
「でも、俺はそんな根性ないんだよな。気が短いっていうか・・・」
 一呼吸おいて、山姥切をさらに強く抱きしめた。
「く・・・っ」
【ア・・・ッ】
 痛いものは、痛い。
 両足に力を込め、なんとか踏ん張る。
 早く来い。
 お前たちも欲しいだろう。
 新しい寄生先が。
 ぞろり。
 ぞろり・・・。
 何かが蠢く気配がした。
 ざわ・・・、ざわざわ、ざわ・・・。
 触手のようなものが傷口を確認しているように感じる。
【ダ、ダメ・・・】
 腕の中の抵抗を抱きしめ続けることで封じた。
「だめだよ。もう離さない」
 傷口から入ってくる力のようなものがざわざわと身体の中と表面を侵食し始める。
 ほら、今だ。
 かかってこい。
 ざざーっ。
 身体の中に、おぞましい何かがなだれ込んでくるのを感じた。
「ぐ・・・っ」
 吐き気と、めまいがした。
 でも、離さない。
 そして、倒れない。
 これは、俺の意地だ。
「ぐ・・・・はっ・・・」
 視線を頬に感じた。
 首を傾けると、山姥切が口を半開きにしたまま、茫然と自分を見上げている。
【ア・・・。アア・・・ッ!!】
 ぞろりぞろりと、何かが頬を駆け上り、頭皮の中まで覆い尽くしていった。
 きっと今頃、自分の体は呪文に染まっていることだろう。
 腹の奥から、じわじわと、得体のしれない、欲のようなものが沸き上がる。
「ああ・・・。まあ、願ったり、かな・・・」
【ア・・・・、ア、ア・・・・・】
 わなわなと、唇が震えている。
 青銅色の肌。 
 唇も人間なら予想のできない青緑に染まっていて。
 それでも、綺麗だなと思った。
「だいじょうぶ・・・。だいじょうぶだから・・・・」
【・・・ダ・・・】
 長い睫毛が震えて、ラピスラズリにきらめく瞳から透明な雫がこぼれ落ちた。
【イヤダーっ・・・・!!】
 
 目を焼かれたと思うほどの白い閃光。
 ぎいん、と、刀同士を合わせた時に生じるような固い音が響き渡る。
 炎のような熱が四方から自分たちを包み込んだ。
 どおんという地響きとともに、足元から強い力にすくわれ、なぎ倒された。
「山姥切・・・!」
 腕の中が空になる。
 引きはがされたのを感じた。
 指先は虚しく宙を掴む。
【ショクダイギリ・・・】
 光忠。
 彼の声が、聞こえたような気がした。





             -つづく-

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