扉を開けて。 

2017, 04. 23 (Sun) 23:38

 仕事のヤマを越えました。
 そして、こじらせつつあった風邪の山も越えました。
 今の時点で、ほぼほぼ風邪の諸症状がおさまったような気がします。
 ・・・。
 なんで、身体の異変に気付いた時点でさっさと病院へ行かなかったのかと、先々週末の私の頭をタコ殴りしたい…。
 ようは、病院へ駆け込んでかくかくしかじかと説明して処方された薬の力で快方に向かっております。
 おかげさまで週末は無事に六本木の美術館へ向かえそうです…。よかった。

 ところで、今日の午前中に親が筍の水にしたものを届けてくれました。
 数年前に一般の人が入ってタケノコを掘ってよいスポットを両親が見つけまして、毎年今の時期になるとよく貰うのですが、今年は音沙汰がないので市場で不作だと言ううわさが出ていたけれど本当なんだなーと感心していたら、単に、両親の毎日が楽しくて忙しいだけでした…。
 来月以降の予定もついでに聞いたけれど、バイタリティーのある二人。
 あまりにも活動的すぎて、なんでこの二人から引きこもりの娘が生まれたのか不思議でなりません…。
 でも、親が元気であるということは、本当にありがたいことです。
 今年も健康で毎日を楽しく送ってくれることを祈っています。
 そして、その活動的な母は一軒家に越してすぐのころはターシャ・チューダーを心の中で師匠と仰いでいたため、色とりどりの草木が庭に植えられていました。今はあちこちへ出かけることが多くなったので縮小気味ですが、それでも季節が廻れば花が咲きます。
 その一部がこの花たち。

miniDSC_0642.jpg

 カモミールって、生で熱湯の中に投入すると、すごーく良い香りと味がするのですよね。
 ドライのお茶も悪くはないけれど、生には叶わないと思う。
 ただし、アブラムシが付いていないかチェックしないと私は使いませんが・・・。
 ニンゲンにもおいしいものは、虫にもおいしいものですよね。


 さて。
 お待たせしました。
 以前から予告していました、BL漫画の紹介です。

 『オレとあたしと新世界 1巻』 古宇田エンさん作、オークラ出版



 コミックスで初見でした。
 「新世界」ってなんだろう…。
 そう思って、密林のドアを開けたのですが・・・。
 表紙の二人が、それぞれ新たな世界の扉を開くというか・・・。
 ちょっと、いやかなりかな。
 私の予想を大きく裏切る展開に驚きましたが、楽しい変化球がたくさん仕込まれた漫画でした。

 あらすじはだいたい下記の通りです。
 ネタバレがお嫌いな方は引き返してくださいね。


 2014年八月。
 男に別れを告げられて傷心のしのぶは、客として初めてやってきたマコトと出会い、それから十年の話。
 ただし、その十年がただ事ではない。
 なぜなら、それは容易に語れない、愛の話だから。

 『オレとあたしの新世界 一巻』は、扉を開いてくれたしのぶ(表紙黒髪の方。おネエさん)に愛情と恩を抱き、この世への帰還を待ち続けるマコト(外見が白人系)のおよそ十年にわたる月日を描いたものであり、彼と一緒に生きた人々の優しさを織りなす心温かい物語です。
 親に捨てられ、施設で育ち、仕事場を転々としては人に裏切られ続けたマコト。
 荒みつつある彼を変えてくれたのがしのぶと、しのぶの勤めるゲイバーで繋がる人々。
 見た目の割にはすれてなくむしろ純粋なマコトは、属性的にはノンケのはずでしたが彼らの輪にすんなり溶け込み、そしていつしかしのぶの恋人として暮らし始めました。
 ところが、ゲイバー2店舗合同の納涼大会として海で過ごした帰り道に自動車事故に巻きこまれ、しのぶはこん睡状態に陥ります。
 懐深く迎え入れて愛を育み始めたばかりのマコトに見守られながら、気が付いたら十年経っていた眠り姫・しのぶが目覚めて新たな現実という扉を開いてしまった・・・というところで幕を下ろしてしまったよ、一巻!!


 そして、ここからが、感想です。

 まず、今後の展開が気になる点。
 天涯孤独のマコトの生い立ちもさることながら、どうやら源氏名である「しのぶ」の本当の名前、そしてしのぶと彼の母である百合子がなぜ英語を流暢に話せるのか、彼らの家族はどうしているのかという点も謎のまま。
 さらに、当て馬で終わるにはもったいない、男前の作業療法士・東條の存在も気になります。
 ますます喰い時になった、マコト。
 そして、三人の愛の行方は(もうかってに三角関係にしてしまう私)・・・?
 この辺りを私たち読者にひも解いてくれるのではないかと期待しています。

 最初、2014年から十年後・・・?と時間の設定に首をかしげましたが、古宇田さんは十年後に、医療技術の発達と同性間の婚姻の法制化という未来の希望を描きました。

 私の祖母のひとりは自宅で倒れていた際に発見が遅れたため、こん睡状態を一年余り過ごしました。
 体位転換や医療行為をすると微かに反応するものの好転することなくこの世を去りましたが、一度だけ、明確に反応があったことがあります。
 それは、初ひ孫の泣き声を録音したものを耳元で父が再生させたときです。
 まなじりからすーっと涙が落ちたと、父は今でも言います。
 甥は祖母が倒れてから生まれたのでその存在を知らないはずだけど、赤ん坊の泣き声を認識したと医療スタッフも父も思ったし、その先の覚醒を期待しました。
 だけど、そのまま祖母は弱っていき、結局は息を引き取ってしまったことが今でも忘れられません。
 若者の事故によるこん睡状態と老衰は全く状況が違うけれど、十年後の医療ではこんな奇跡もあるかもしれないと、夢を見せてもらった気がします。

 そして、ほんの短い間だったしのぶとの日々を大切に胸に抱き続け、そのために全てをなげうち待ち続けたマコトの忠犬ぶりが切なく、不器用なまでの生きざまが愛しく感じられる一冊です。

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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
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