『野分』-3-(刀剣乱舞二次創作) 

2016, 07. 20 (Wed) 17:54

 予告より一日遅れてすみません、三話目をお届けします。(2016/07/21修正あり)
 しかも、ずいぶんちびちびとした歩みで己でも頭を抱えていますよ・・・。
 パソコンのバックアップとったり、ちょっと古語辞典とか色辞典とか重ね辞典など引っ張り出していたら遅くなりました。
 ネタバレになりますが、本丸の結界配置は京都御所を囲む四神の配置とちょっと似ています。
 で、山姥切が馬を駆った方角は貴船のほう・・・と想定して書いているわけですが・・・。
 遠いな。
 大丈夫か、小雲雀。
 がんばれ、小雲雀。
 ちなみに、伝説の馬・小雲雀は織田信長の愛馬。
 因縁ですね…。
 誰に、とは言わんが。

 ところで、今使っているのは昨年買い換えたWindows8.1.
 ペンタブを購入した時に付属していた画像処理ソフトの販売元が「ウインドウズ10にアップグレードした後作動しなくても、俺は知らん。責任取らんもんね」と言うので、私は何が何でもアップグレードするわけにはいかないのですが・・・。
 マイクロソフトがあの手この手で攻めてくる。
 先日は8.1の内容の修正プログラムのインストールしようとしたらなんと、いきなり10をダウンロードしようとしたので慌てて止めました。
 調べ直したらオプションの方にこっそりアップグレードソフト突っ込んで、しかも知らんで更新かけたら便乗して一緒に・・と言うか、いの一番にダウンロードする仕組みを組んでやがったんですよ、皆さん…。
 これ、いちばん最初に作動したから気が付いたけど、最後に回されていたら、離席していたりして気が付かなかったかもしれない…。
 そうなるともう、完全犯罪ですな。
 そんなわけで、マイクロソフトと戦う日々。
 もうすぐ無料アップグレード締め切り日なので、敵はなりふり構わず攻めてきます。
 『辞退する』をクリックしたら「ほんとに?ほんとに辞退するの?あなた正気?」ってコメントが出てくるから、それを振り切ったら二度と出てこねえだろうと思ったら、数時間前の出来事なんか覚えていませんと言う顔をして、またアップグレードを勧めるマイクロソフト。
 そのうち、ハニートラップでもあるんじゃないかとドキドキです。

 ちょっと愚痴でした。

 さて、四話目は、予定外のあの人の登場です。
 どうぞお楽しみに。

 刀剣乱舞をお好きな方も、ご存じない方も、楽しんでいただけると幸いです。




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  現在は、『睦み月』で『シゲルとミケ』シリーズです。
  飲んだくれ猟師と化け猫の話。
  楽しんで頂けたら幸いです。

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  『野分』-3-




「つまり、最初から刀剣を狙った襲撃だったと?」
 本丸の奥深く、幾重にも潔斎された奥座敷で審神者は問うた。
 いささか強引に本丸へ連れ帰られた審神者は、全身清められ、白を基調とした衣装を身につけている。
 小さな輝石を組み込み複雑に結い上げられた髪は黒々として見るからに重たく、細い首で支えられるのか不安なほど、この少女神は小柄だった。
 主、と、刀剣たちは呼び敬うけれど、それすら重荷でしかないのではないかと誰もが思う。
「私では、なかったのね」
「おそらくは」
 最前に座した石切丸が、事の次第を語り始める。
「先ほど、薬研藤四郎が間者の身体から採取した矢じりを持ち帰ったものの、なんらかの障りがあるのは間違いないので城外にて調査中。しかし、あちらの目的は穢れを持ち込むことこそに意義があったと思われるね」
 門の近くでの戦闘ならば、迷わず負傷者を門の中へ入れてしまう。
 それが最大の目的で、中から結界を崩そうとしたのではないかと言うのが、刀剣たちの見解だった。
 ましてや、今回の手合わせの顔ぶれはいずれも審神者の信頼が厚いものばかりだ。
「山姥切は・・・?」
 山姥切。
 この主に誰よりも寵愛された、刀剣。
「・・・彼は、燭台切光忠が放った小雲雀にて北東を目指しているはず」
「北東…。青龍の滝へ向かったと?」
 本丸を中心に東西南北に四神を守護とした社を領内境界線上に置き、守りとしていた。
 青龍の社は清流を擁した森の中にあり、さらに源流を求めて遡った山の奥深く、神々しいばかりの滝があり、修験場にふさわしい岩山だった。
「境界線の外で、清めの力が強いと言えば青龍。しかもかの地は山伏と二人でよく修行に出かけていただけに一番馴染みがあるからね」
 たとえ、意識が朦朧としていたとしても、たどり着けるはず。
「聞けば、手当ての一切をせず、矢の刺さったままの状態で小雲雀を駆ったそうね。山姥切に憑いた穢れはそこまで重いの?」
「乱以外、その場にいなかったので断定はできないけれど、山姥切の様子から事態の深刻さは一刻の猶予も許されないということ。領内に置けば、主を始め本丸およびここに属する刀剣たちに狂いが生じるほどの邪悪なものだと、彼は判断したのだと思う」
 審神者と袂を別った本科と入れ替わるようにして遅れて参じた山姥切国広は、己の劣等感を払うためなのか危険な戦場へ出陣することをとくに希望していた。
 どの役割に就いても率先して飛び込む彼は何度も大きな傷を負ったが、いつしか戦の場数においては比類なく、経験からくる知識と研ぎ澄まされた感覚は随一となり、総大将も安心して任されるようになっていた。
 正直なところ、狙いは山姥切だった、と、石切丸は思っている。
 矢じりに塗りこめられたモノの性質はとっくに検証済みで、本人を殺すためでないことがはっきりしているだけに厄介な話だ。
 山姥切は死なない。
 だけど。
 毒は確実に彼を内側から変えていく。
 薬研藤四郎と話し合いの末、思いつく厄払いの方法は一つしかなく、それを知ればなおのこと。
「とにかく、穢れを祓う間の立ち合いとして幾人か青龍の滝へ向かわせたいのだけど・・・」
 遠征と戦闘に力のある刀剣たちのほとんどが駆り出されている今、小雲雀ほどの足の速い馬はもういない。
 残留組の中で機動力のある短刀たちを先に向かわせたとしても、変容してしまった『彼』を抑えることができるかどうか・・・。
「何人必要?」
「六人。…いや、最低四人でもいい。でも、今回いちばん避けたいのは本丸の守りが手薄になることだと、理解してくれるね?」
「あなたはどちらにつくの?」
「この分だと、君だね。僕と、蛍丸と、蜻蛉切と・・・。青江かな。君への守りは絶対に四人必要だ」
 脇差の青江は霊力が強い。この布陣なら、もし敵が何かを仕掛けてきても全く歯が立たないだろう。しかし、青龍の滝に向かわせるとしたら乱、薬研、骨喰、燭台切、そして山伏の五人の中から選ぶしかない。
 出陣中の刀剣たちの中で霊力に特化した者たちの組を特別な手段で呼び戻せば良いのだが、そうするわけにはいかない事情が一つある。
 霊力の強い刀剣がとくに所属している組の総大将が太郎太刀であることだ。
 彼を、今呼び戻すのは山姥切のためにも得策ではない。
「なら、あなたには山姥切の傍へ行ってほしいわ」
「いや、それは・・・」
「あのね、石切丸」
「うん」
「私ね。こういう時にこそ、運が強いの」
「・・・は?」
 すっと、小さな審神者が視線を横に流しただけで、すかさず傍に控えていた蜻蛉切手を差し伸べ、彼女を抱え上げた。
「蛍丸がそろそろ落ち着いたころだから、ついてきて」
 大太刀の蛍丸は軽微とはいえ傷を負ったため、手入れの間で休息しているはずだ。
「どういうことかな?」
 蜻蛉切と並んで歩きながら問うと、たくましい腕の中で目をつぶり身体を預ける審神者は、ぼつりと答えた。
「刀鍛冶をするわ。それも二口」
「え・・・?」
「今なら、多分、いけると思うの」
 胸の前に組んだ細い指先は、羽織っている生絹の白い衣よりもなお白く、儚く見えた。






             -つづく-


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