『ときを、かぞえる。』-5- 

2015, 10. 29 (Thu) 07:07

 ブログの環境設定をいじっていたら、うっかり妙なところを有効にしてしまい、おそらく昨日の夜中にそれが反映されたと思います。
 ご覧になってしまった方にはお目汚しですみませんでした。
 あれ、画面的に何の意味あるんだろう・・って、有効にした私が言うか。
 ええと何が起きていたかというと、twitterでの発言が記事としてまとめられてブログ画面に掲載されていたのですが、私にはあの機能はいらんかった。
 これからは気を付けようそうしよう。

 さて。
 『ときを、かぞえる。』ですが、前半としてはこの回と、次回でいったん終了です。
 同人誌に掲載出来たのがそこまでで、その先はまだ肉付けが済んでいないのでお待ちくださいね。
 明日明後日が引きこもり予定なのでその間に頑張りたいけれど、すでにウサギと亀のウサギの状態になっている…。
 いや、この日が来るのは最初からわかっていたくせに・・・ねえ。
 中年という年の線引きがだんだんわからなくなっているこの頃。
 この年を中年としたら己は何になるのだと思うと気が遠くなるからでしょうか・・・。
 だいたいの設定として、英知28~29歳、温と珠季が34~35歳のつもりです。
 17年前が小学六年生と高校2~3年生(すみません・・・おぼろげ。どっちにしたんだっけ・・・)だったので。
 全員、ち、中年ですかね・・・。
 でも、最近のBLでは珍しくない年齢設定だもん・・・っと、己の本棚を眺めて鼓舞しております。
 いや、単に己の琴線揺さぶるのがそんな年齢の登場人物ばかりだからなのか。
 鈴木ツタさんの漫画をめくるたびにつぶやいております。
 しにあらぶだってこわくない。

 で、ではでは、今回ちょっと短いですが楽しんでいただけると嬉しいです。

 
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   『ときを、かぞえる。』-5-


 療養と称した隠遁生活が始まって、一週間。
 食事は通いの家政婦かデリバリーで始まったが、あまりにもやることがなさ過ぎて音をあげた英知が、滞在三日目くらいからネットで注文して取り寄せた食材を適当に調理するようになった。
 ざっくりと作った家庭料理を、森本は嬉しそうに頬張った。
「そういや、英知くんは前にも台所立っていたよね。珠希に顎で使われて」
 そのとおりである。
 小学校低学年のころからなんやかやと下僕として使われてきた英知は、家事のスキルが高い。
「今は、珠希に感謝だなあ。こんなにおいしいご飯をご相伴にあずかれて」
 無邪気に笑う森本の顔を見て、心の中で「よし」と拳を握った。
 長い下僕生活も、この笑顔が見られて報われた気分へと変わる。
 むしろ胃袋をつかみかけているこの状況に、感謝したいくらいだ。
「いくらでも、森本さんの好きなものつくりますよ」
「おっしゃ。その言葉を待っていたんだよなあ・・・」
 珠希に、愛しているというべきだろうか。

 それにしても、暇で暇でしょうがない。
 体調も戻ってきたところでノートパソコンを与えられ、ネットができる環境にまでしてもらったが、これまでずっと寝る間を惜しんで働き続けてきただけに、時間も体力も持て余し気味だった。
「うちとは別に書庫があるんだけど、行ってみる?近所だからたぶん大丈夫だと思うよ。散歩にもなるしね」
 見かねたらしく、書斎から出てきた森本が声をかけてきた。
「書庫・・・、ですか?」
 首をかしげると、上目づかいに覗き込んでいた森本がつられたよう首をかしげた。
 その小さなしぐさがあまりにも可愛らしくて、息をのむ。
 ・・・このまま、頭から丸呑みしたい。
 そんな英知の心の内を知らない森本は話を続ける。
「うん。歩いて20分くらいかな。もういっこマンション建てたんだ。そこの最上階もやっぱり俺ので、居住スペースも少しあるけど、ほぼ書庫・・・っていうか、私設文庫だな。こっちとあっちの住人とか、知り合いに開放しているから」
 言うなり、彼はするりと森本の手を引いて外に連れ出した。
「・・・それはすごいですね」
 軽く握られた指先にどぎまぎしながら、後に続く。
 正直、頭に血が上りすぎて卒倒しそうだ。
「うーん。本だけはどうしても捨てきれなくて、すぐに必要のないけど時々めくりたいものを一か所に集めたんだ。そのうちメンバーの誰かがきちんと系統だてて整理してくれたり、データを管理してくれたりで、なかなか面白い集会所になってるよ。子供たちもひょっこりやってくるし」
 並んで歩くと、肩先に彼の息遣いを感じて胸が苦しくなった。
「こちらは単身者が多い気がするけれど、そちらは家族用マンションなのですか?」
 道中、かろうじて会話を絞り出しているが、久々の外にもかかわらず周囲のことなんてとても見る余裕がない。
「そ。あたり。たまたまだけどこっちは子供いなくて、レジーナは女王の国だから小さい子から大きい子まで色々いるねえ」
「女王?」
「珠希も今そこに住んでるよ。厳密にいうと俺の店子じゃないんだけど」
「え?」
「半分くらい友達が買い取って運営していて、珠希はそっちと契約した。俺のプレシャスと同じ方針だから、住人は彼女の知人が多い」
 友達、が、彼女、という名称であることを一応心に留めておく。
「姉が・・・。そういえば、近くの系列マンションに住んでると・・・」
「うん。麗佳ちゃんとね」
「え?・・・はい?」
 思わず聞き返した。
「あはは。やっぱりまだ言ってないんだ。でも、もういい加減知っていたほうがいいから俺がちくっちゃおう」
「はあ・・・」
「珠希と暮らしているのが、麗佳ちゃん。最初、レジーナのほうがセキュリティ最新だし部屋もあるから、英知くんに滞在してもらうのそっちにしようかという話も出たんだけど、結局女子率高いマンションだとあの女史にばれた時更にややこしくなりそうだってことで俺んちに来てもらったの。ちなみにあの子の伯父さんがど派手な病院のドン。これで少しは人間関係整理ついただろう?」
「・・・はい、とりあえずは」
「あれ?英知くん割と冷静だねえ。俺、結構な爆弾を投下したつもりだったんだけど」
「・・・そうですね。色々な意味で耳寄りな情報だとは、思いますが・・・」
 珠希も、徳富麗華も、森本の寝室に出入りしていないと分かればそれ十分だ。
「ははは。ほんっと、英知くんって、面白いよね、昔から」
 あなたの記憶に、俺はどれくらいとどまっていたのですか。
 そう問いたいけれど、自分の言動がまるで演歌の一節のようであることは自覚しているのでぐっとこらえ、あいまいな笑みを浮かべた。
「そうですか?」
「・・・なんか、その笑顔は反則」
「は?」
「なんかなー。いろいろいっぱい大人になっちゃったよねえ、英知くん」
「なんですか、それ」
「ひっみつー」
 昼日中の住宅街を、いい年をした男が二人、子供みたいに手をつないで歩く。
 ありえないことだけど、これは現実なのだ。
 右足と左足がきちんと自然に繰り出せているかということばかりが気になった。



       -つづく。-


   どの日付のものでも構いませんので、それぞれの記事の下の『拍手』ボタンをクリックすると、おそらく『拍手御礼』というページが展開されるかと思います。
  そこに、小話を添付しています。
  小話は、『拍手御礼』に1話のみ。
  今回は、『すいかずら-蛍の恋-』です。
  戦時中の、恋物語。
  楽しんで頂けたら幸いです。

 一応、これからも拍手用小話を月に一度書き換える予定です。
 随時オーダー受付中。

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